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沖縄チルアウト「YUMIHA OKINAWA」

LIFESTYLE, TRAVEL

幽玄の森に包まれたオールインクルーシブのラグジュアリーヴィラリゾート
プライベートプール、バトラーサービス、シェフ福永秀千が創り出す新たな沖縄フレンチ
ゆとりと癒し、自分時間のリラクゼーションを楽しむ、全17棟のスモールラグジュアリー

text:  Kenji Yamazaki
photo:  YUMIHA OKINAWA,  Masahiro Ohashi
special thanks:  YUMIHA OKINAWA  https://yumiha.jp/okinawa/


ヴィラの広々としたテラスウインドウを開ける。鳥の声が舞い込んでくる。ヤンバルの森、深い緑にグラデーションを加える柔らかな風、プライベートプールの水面が青い切子グラスのきらめきを見せる。時が止まる。「YUMIHA」の美しい術にはまり込んだようだ。

 その名のいわれには典雅な物語が潜む。「折節秋の初の月は下野弓張なり」(平家物語)。「心いる方なりませば弓張の月なき空に迷はましやは」(源氏物語・花宴)。ともに「弓張」(ゆみはり)がうたわれる。弓に弦を張った形、弦月。上弦、下弦の月のこと。悠久に流れる時、風情豊かな幽玄の趣漂う「弓張」(ゆみはり)からイメージされた「YUMIHA」。新たなもてなしのステージ、ラグジュアリーヴィラリゾート「YUMIHA OKINAWA」(ユミハオキナワ)がオープンした。

 沖縄本島中央部、恩納村、那覇空港からクルマで1時間。ヤンバルの豊かな自然に囲まれた17棟の完全独立のプライベートヴィラ、その背後は国の史跡、聖地 山田城(山田グスク)の山を取り巻く深遠な森が広がる。全てがスイート仕様のヴィラ、テラスエリアには専用プールにジャグジーバス、さんざめく太陽、森からの爽やかな風、なにもしない贅沢、星空、月光、幽玄な時が流れる。すべてオールインクルーシブのサービス。食事は地産地消、有機食材を基本にしたこだわりのフレンチキュイジーヌ。ゲストの希望の時間にいつでも何度でもシェフが用意し味わうことができる。更に徹底したバトラーサービス、担当の執事が贅を知り尽くしたゲストの身の回りをサポートする。非日常の贅沢と安らぎ、ここには究極のリゾートがある。

 クルマをバレットに預けてチェックインする。メイン棟の2階のレストランでも、バーカウンターでも、これから過ごすヴィラでも、チェックイン可能と嬉しい。

 メイン棟のレセプションに向かう。エントランスフロアはエレガントな設えで出迎えてくれる。レセプション奥のガーデンでは宿泊者専用パブリックプールがきらめきを見せている。アッパーフロアにはダイニングレストラン、食を艶やかに誘う空間が広がる。充実のワインセラー。プールを見下ろすヤンバルの緑の風、木漏れ日が優しいテラスバルコニー、身を任せていたい。

 さてどのヴィラを選ぶか。4タイプあるヴィラの全てに沖縄の花をイメージする名前が付けられている。エグゼクティブスィートⅠGetto(月桃)1棟、エグゼクティブスィ―トⅡDeigo(ディゴ)3棟、デラックススィートSandanka(サンダンカ)5棟、ここまで9棟にはプライベートプールと屋外ジャグジーバスが付く。デラックススィートAkabana(アカバナ)8棟、屋外ジャグジーバス付。

 エグゼクティブスィートⅠGetto(月桃)にチェックイン。宿泊ヴィラ棟へのアプローチは背後の森に溶け込む淡いグリーンに統一された回廊を行く。ヴィラの扉を開けると爽やかな光が差し込むリビングが広がる。琉球石灰岩の自然なウォール、リラクゼーションソファ、琉球畳の和室エリア、ダイニングキッチンと一体化するゆとりのリビングスペース。極まりの設え、ウォール、フロア、ファニチャー、トリムの全てにブラウンのトーンコントロールが施され上質な空間が演出されている。

 テラスガーデンにはプライベートプールにジャグジーバス、自分時間のリラクゼーションを楽しむ設え。ハリウッドツインのベッドルーム、バスタブにシャワー、ツインシンクの洗面台、アメニティは自然素材のアイテムで揃えられる。冷蔵庫にはウォーター、ビール、赤白ワイン、シャンパンが冷やされている。室内には「GOTAS」が創り出す沖縄の香りが漂う。バスアイテムは上質な癒し時間を求めて「econawa」の月桃アロマクチャソープや天然木ナチュラルブラシ等、自然素材セットが用意され、バンブーホルダー「BULLDOG」のレザー、植物由来のナチュラルスキンケアブランド「THANN」のアメニティも揃えられている。何か希望があればインターフォンやタブレットでバトラーに伝えればよい。広さ82.15㎡。ゆとりと癒し、静かな時間が流れる。

 ゲストの希望のその先を見る試み。自然書、画集、写真集、多彩な書籍を取り揃えた「ライブラリールーム」、知の世界で時間を止める。この「ライブラリールーム」はDeigo(ディゴ)にも用意される。さらに、静かなブームの泡盛、Kura Master 2022グランプリの「松藤」をはじめ30余種の泡盛をそろえた「泡盛利き酒ルーム」がある。Deigo(ディゴ)とSandanka(サンダンカ)に用意され、ヤンバルの森にこもるように泡盛に酔う。Sandankaにはサイクリストのために「ロードバイクルーム」も用意される。内間康平、沖縄県浦添市出身オリンピアンのロードレーサーがフォローする。「ツールド・おきなわ」をはじめ、サイクリングブームにもしっかり対応。爽快なサイクリングを楽しみたい。

 さあ食に会いに行こう。沖縄の気候風土に育まれた食文化とフレンチを融合させた驚きと発見の自由な一皿、楽しみはこれから。オールインクルーシブの醍醐味を味わいつくそう。

 総料理長シェフ 福永秀千(Fukunaga Hidekazu)。その経歴は輝かしい。2016年「オテルドミクニ」にて三國清三氏のフレンチのミクニイズムをシェフとして学び、2022年3月「YUMIHA OKINAWA」総料理長に就任。新しい沖縄料理、沖縄フレンチの新たな潮流を目指す。

 ディナーには15皿ほどが提案される。福永が語る「沖縄の食材の可能性の高さ、生産者の情熱、それは頼もしい限りです。例えばアセローラ、栽培農家さんがそそぐ時間と熱意を料理に生かしたい。肉は、もとぶ牛はもちろん、経産牛を美味しく提供できるようにしている方がいます。これも沖縄で進化した食材です。魚は仕立てを船上で行う漁師さんからいただき、それを生かします。沖縄の魚の美味しさをお伝えしたい。読谷紅豚も素晴らしい。沖縄は食材の宝庫です。絶えず旬で新鮮な食材、それを生かしSpontane(スポンタネ、フランス語の即興料理)、その日の素材を生かしその場でレシピを組み立てる。ゲストそれぞれのお抱えのプライベートシェフのように好みに応じた料理をお出しする、沖縄の旬を楽しんでいただきたい」

 美食の宴が始まる。こだわりのオードブル、今帰仁アグー、読谷紅豚の前菜、もとぶ牛のステーキ、Tボーン、塩釜月桃巻白鯛、創造性にあふれ多種多彩な美食の宴が続く。

 皿は美濃焼の窯元に海と山のイメージで焼いてもらったもの。MERU。カトラリーはベルギーのeternum。ダイニングルームの壁を飾る凛とした青の壺は陶芸家 本田伸明作。食を飾る設えに抜かりはない。

 夜も更けてゆく、月の光が差し込んでくる。芳醇なひととき。プライベートプールに身を預けようか。

 朝は沖縄がちりばめられたお重が華やかに迎えてくれる。例えば、アセローラジュース、長命草、今帰仁のキノコのソテー、ヤコウガイのソテー等18種。「ゲストの朝は、強く記憶に残る朝食を」と。プライベートヴィラ「YUMIHA OKINAWA」、ここはオーベルジュでもある。

 心の癒し、隠れ家リゾート。日常が遠のき時間が止まる世界がここにある。バトラーに任せるわがまま、そしてあらゆるものことから心を解き放つ自由に酔いしれる。二十四節気 七十二候、季節の移ろい、花鳥風月、花は地を。鳥は空を、風は季節を、月は天を……。

 今まで誰も体験したことのない芳醇至極なヴィラリゾート、それが「YUMIHA OKINAWA」。

■YUMIHA OKINAWA(ユミハオキナワ)
沖縄県国頭郡恩納村字山田2455-1
TEL: 098-923-1108
https://yumiha.jp/okinawa/