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BOAT&YACHT

XO EXplr9

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アルミハルに高出力エンジンを搭載し過酷な環境下でも快適に航行可能なフィンランド生まれのクロスオーバーボート

ついに日本上陸を果たしたフィンランド生まれのクロスオーバーボート「XOBOATS(エックスオー)」。信頼の「ヤマハ藤田」が日本のインポーターとして輸入を開始した。XOBOATSは、フィンボートの中でも、ひときわ個性的なボートビルダーとして、ラインナップを拡大し、急成長を遂げているビルダー。その中でもキャビンを持ち海況を選ばない「Explr9(エクスプローラー9)」は、日本のボートファンにも魅力的な新しいボート体験をもたらすだろう。

text:Yoshinari Furuya
photo:Makoto Yamada
special thanks:YAMAHA FUJITA
https://www.seasea.jp

「XOBOATS(エックスオー)」は、2009年にフィンランドで設立された比較的新しいボートビルダー。XOBOATSが生まれたフィンランドは、冬には海面が凍るバルト海やボスニア湾、フィンランド湾という世界でも最も厳しい海域の一つと言われる高緯度の海に面している。その過酷な使用環境から生まれたXOBOATS。船体には軍用グレードのアルミニウムを使用し、激しい波に氷片が浮く危険な環境の中であっても、安全で快適な航海を可能にする。堅牢かつ高性能でありながら快適。プロユースで使われるアルミニウムハルをプレジャーボートで使い、Crossoverを実現した。また、高剛性の船体にハイパワーのアウトボードを搭載し、ディープVハルを採用することで、高速性能とソフトライドを両立。その性能が認められ、2017年の第35回アメリカズカップでオフィシャルサポート艇に採用された実績を持つ。

XOBOATSのラインナップは、ディフェンダー(Dfndr)シリーズ、ディスカバリー(Dscvr)シリーズ、エクスプローラー(Explr)シリーズの3シリーズ。上部構造物の違い、ユーザーの好みや用途に応じて選べるラインナップ。ディフェンダーは、DfndrA8とDfndr8、Dfndr9の3モデル。キャビンは堅牢なフレームで囲まれたハードトップ。サイドやリアがオープンにできる機動力の高いプロユースにも使われるデッキレイアウト。ディスカバリーは、Dscvr9OpenとDscvr9T-Topの2モデル。名前の通り屋根のないオープンスタイルとオープンにT-Topを装着したモデル。そしてエクスプローラーは、Explr9、Explr10Sport、Explr10Sport+、Explr10Sport+IB、Explr44の5モデル。クローズドキャビンにリュクスな船内空間を持ち、アフトデッキもバウデッキもくつろげるサロンボートシリーズ。中でもExplr10Sport+IBは、インボードエンジンに全開のオープントランサムが特徴。ヨットテンダーや救助艇、ダイビングボートのベースボートにも最適なデッキレイアウト。そして、今回紹介するのは、エクスプローラーシリーズの中でも、扱いやすいサイズでニューカマーにも人気のExplr9だ。

XOExplr9は、ヤマハ藤田オーク店のあるオークマリーナの桟橋に係留されていた。マットなカーボン調の船体カラーに、グレーでロープロファイルなキャビンのクールなデザインが印象的。全てのモデルに共有する直立したステムのハルデザインがシャープな走りを連想させる。

最新のYAMAHAアウトボードエンジンF300Fが搭載されたトランサムから乗船する。エンジンのすぐ前にはトーイングロープのためのゲート。アウトボードをかわすだけでなく、揺れる船上で体を支えるハンドレールの役目も果たすマストアイテム。アフトデッキより340mm高いトランサムには、4分割のクッションが敷かれ、940mm×1,920mmのサンベッドとして使うことができる。サンベッドの中央に背もたれのクッションを設置し、左右の折りたたみベンチを広げクッションを置けば、U字のソファラウンジとして使うことができる。

キャビンに入ると、360度見渡せるパノラマビュー。1,500mm×880mmのグラストップが光を取り入れ、サイズ以上に広さを感じる。このグラストップは、手動で開閉できるサンルーフ。オープンボートの解放感を味わうことができる。

キャビン後方のポートサイドには1,200mm幅のL字ソファ。650mm×330mmのセンターテーブルは、650mm×650mmに広がり、カップホルダーが現れる。スターボードサイドには1,100mm幅のベンチソファ。前方のヘルムシートとナビゲーターシートを後ろに向ければ、同時に5人でテーブルを囲むことができる。また、テーブルを下げ、クッションを敷き詰めれば、2,200mm×1,290mmのダブルベッドに変形。オーバーナイトも楽しむことができる、

ヘルムシートは、アームレストやハンドレールがついたプロユースにも使われるヘビーデューティーなもの。直立したラップアラウンドのフロントウィンドシールドと、幅1,830mm×最大600mmのサイドウィンドウ。シートポジションも高く、視認性に優れている。コクピットもマットでシンプル。ディスプレイの角度も見やすく、コントロールレバーも最適なポジションに設置され操作しやすい。

ナビゲーターシートもヘルムシートと同じアームレスト付きのパイロットシート。その前方のキャビネットを横に開けるとおよそ1,090mm×980mmのヘッドコンパートメント(トイレ)が現れる。1,300mmの高さがあり、着座時には十分なヘッドクリアランスが確保されている。

フロントウィンドシールドの一部は、バウデッキと繋がるもう一つのキャビンドア。バウデッキにはポートサイドにL字ソファ、スターボードにシングルソファ。センターテーブルをセットすれば、アウトドアダイニング。天気の良い日にはピクニックランチを楽しみたい。

コクピットのパイロットシートに着座し、スロットルに手をかけ加速する。2,000rpmで7.7ノット、3,000rpmで13.0ノット。YAMAHAF300Fが静かにパワフルに加速させる。4,000rpmで25.7ノット。エンジンの振動だけでなく波に当たる衝撃も剛性の高いアルミハルが受け止め、コクピットは静寂のまま。4,500rpmで30ノット、5,000rpmで35ノットに迫るが、静穏性の高さと安定感でスピード感は感じない。5,500rpmで38ノット、トップスピードは5,700rpmで39.4ノットに達する。波がなければ40ノットを超えるだろう。

クルーズスピードの35ノットで旋回に入る。遊びのない剛性感を感じるステアリングフィール。スポーティなレスポンス。ヘルムのイメージした通りのリズムでマニューバを描く。1基掛けではあるが、セッティングも良く左右ターン弧の差や傾きの差を感じることもない。タイトなターンでも、ノーズが掛かる感じはしない。安定した姿勢を保ったまま、適度にドリフトし、アンダーステアでもオーバーステアでもないニュートラルなラインを描く。波の中のターンでも恐怖心は皆無。また、写真ではノーズが上がっているように見えるが、これはボトムの形状によるもの。前方の視界もよくストレスに感じることはない。

直立したステム、ロープロファイルの船体、ディープVハル、大型船外機を搭載し高速走行……いかにも最新のフィンボートスタイルを踏襲。だが、コンペティターとの決定的な違いは、なんといってもアルミハル。堅牢なハルは凌波性が高く、タフな海域でも抜群の走りでクルーを守ってくれる。日本では氷の浮かぶような海はオホーツク海以外にはないが、流木や岩礁などのヒットの可能性はどこにでもある。アルミハルの強さに救われるだろう。また、瀬戸内海で楽しまれているビーチ遊びにも安心。砂くらいでアルミボトムが削られることはない。

XOBOATS Explr9は、パノラマウィンドウで守られた広く明るいキャビンと北欧デザインが融合した快適な居住空間が特徴。名前の通り「探検家」を意味し、あらゆる場所をクルージングしたい人にとって理想的なパートナーとなるだろう。P.B.

XO Explr 9
全長8.57m
全幅2.57m
喫水0.94m
重量 2.40ton
エンジンYAMAHA F300F
最高出力300HP
燃料タンク305L
問い合わせ先 ヤマハ藤田
TEL: 079-322-8800
https://www.seasea.jp
https://youtu.be/drb44FRMuO4?si=yCOtGuEDe9pQIKhY
https://youtu.be/zLLdUntOxQc?si=LNrlU5gv7di_OZ7u