
REGAL 38SAV
REGALのスポーツアクティビティボート“SAV”日本初上陸!マリンスポーツ、フィッシング、マリーナステイまで多彩に遊べる38フッター

text:Atsushi Nomura
photo:Kai Yukawa
special thanks:REGAL JAPAN
https://regalboats.jp
フロリダ州オーランドに本拠地を置く「REGALBOATS(リーガル)」は、アメリカ合衆国最大規模の、コングロマリットに属さない独立系ボートビルダーとして知られている。ランナバウトやエクスプレスクルーザーを中心に展開し、一部フライブリッジ艇も含めラグジュアリークルーザーを製造している。
現在は6つのシリーズに37モデルをラインナップ。2016年のイヤーモデルからアウトボード艇が加わり、従来のインボード艇やスターンドライブ艇から大きく様変わりした。2018年のイヤーモデルから新たなシリーズとして追加されたのが「SAV」だ。「SAV」とは「Sports Activity Vessel」の略。エレガントにボートでスポーツアクティビティを楽しもう、というコンセプトだが、従来のREGALには見られなかったフィッシング色を強く意識したモデルということで注目を集めた。最初のモデルとなったのは「33SAV」で、2020年ラインナップから加わったのが今回紹介する「REGAL 38SAV」となる。

REGAL 38SAVは全長12m、全幅3.6mとかなりワイドな艇体で約8.5トンの乾燥重量を持つ。パワートレインはトリプルアウトボード仕様で、今回の艇にはYAMAHA F300が搭載されていた。SAVシリーズに共通する特徴が、左右非対称のデッキレイアウト。センターコンソールの左舷側はフラットなサイドウォークスルーだが、右舷側はハイドックアクセスと称するブルワークトップと同レベルのサイドデッキになっている。その名の通り岸壁などに右舷着岸した際には乗り降りしやすい工夫だ。かなり変わった意匠で、独自路線を進むREGALらしいアイディアと言えるだろう。

今回の艇にはオプションのフィッシングパッケージが採用されており、随所にロッドホルダーが見られる。サイドのブルワークトップだけでなく、トランサムにも5連のホルダー。さらにハードトップ後部には8連ロケットランチャーまで装備している他、アウトリガーもビルトインされている。コクピットほぼ中央には見た目にも美しいライブウェルも備わっており、従来のREGALからは考えられないほどフィッシング色が強い。ジギングやキャスティング、ライトトローリングなどさまざまなスタイルの釣りに対応できる。


アフトコクピットには対面した大型ベンチシートが並んでいるが、これは折り畳み可能。アフトコクピットでのファイトの際も、シートが邪魔になってロッドの取り回しに難渋するということも無さそうだ。ただしキャプテンはアングラーの位置を確認し、右舷側がウォークスルーになっていないことを考慮しながら、ボートをコントロールする必要はあるだろう。

アフトコクピットの最後尾両舷にはスイミングプラットフォームへ繋がるドアがあるが、それとは別に両舷にサイドドアも設けられている。前述のハイドックアクセスはその名の通り高い岸壁などへ乗り降りする際に便利だが、通常の桟橋であればサイドドアを使うことになるだろう。またアフトコクピットとサイドデッキには15cm程度の段差があるが、サイドデッキからフォアデッキまでは同レベルのフラットなデッキとなっている。フォアデッキは横向きになったU字ソファが配置されており、その下はストレージとなり、デッキ中央にはチークテーブルを装着できる。フォアデッキのソファはアームレストも備わったゴージャスな仕様。さらにテーブルの代わりにマットレスを敷けば、大型サンベッドにも変身する。
続いてセンターコンソール周りを見てみよう。大型ウィンドスクリーンでドライバーズシートを含めコンソールの後ろは高速走行中もほぼきつい風が当たらない。シートはクワッドバケットシートとなっており、右から2番目がドライバーズシートに該当する。全体がサンルーフ付きのハードトップに覆われており、後部にはアフトコクピット方向に向いた液晶モニターもビルトインできる。

ヘルムステーションは、大型タッチスクリーンが2面並び、スイッチ類はスクリーン下に並ぶ。ダッシュボード上部にはコンパスすらなくすっきりと前方が見渡せる。38SAVはバウスラスターも装備しており、ステアリングホイールの左手にスラスターノブ、同じくトリムタブのコントローラーなども左側に配置されている。ステアリングの右には、HELM MASTERE Xの2連のシフトレバーとジョイスティックが並ぶ。3基掛けだが2本のシフトレバーでも、シングルレバーでもコントロール可能だ。クワッドシートの後ろはリギングステーション兼リフレッシュメントセンターのコンソールが独立している。バーベキューグリルやシンク、冷蔵庫などの他に、サイドには前述の美しいライブウェルが収納されている。


コンソールの左舷側にはキャビンへのアクセスドアがある。センターコンソールながら38フッターで全高のボリュームもあるため、ステップを経てロアフロアに降り立つとかなりのヘッドクリアランスとなる。左舷に電子レンジが収納されたカウンター、右舷には独立したシャワーも備わったヘッドコンパートメント。フォアキャビンは仕切りはないが、Vバースとして使用できる。このVバースはボタン一つでソファに可変だ。
アフトコクピット真下のミッドキャビンもまずまずのクリアランス。右舷にソファ、左舷に大型ベッドが並んでいる。中央にマットレスを敷き詰めればクイーンサイズのベッドとしても使える。こういった細かなアイデアはいかにもREGALらしい。オープンボート、センターコンソールながら、マリーナステイも十分に楽しめる。


シートライアルは神戸の沖合いで行った。小さなうねりのあるコンディション。風も多少あるが、強い影響を受けるレベルではない。
シフトレバーを徐々に押し込んでいくとほぼハンプを見せないでプレーニングへ入る。クルージングスピードは30ノット台だが、まずは25ノット程度でスラロームを行ってみる。スムーズなヒールでほぼ狙った通りのラインで走る。続いて30ノットまでスピードアップして同様にスラロームを行う。多少アグレッシブな雰囲気になってきたが、あまりスピード感は感じない。次いで35ノット程度でスラロームを行う。むしろこのくらいスピードが出ていた方が軽快で楽しい。ヒールも自然で、スプレーもきれいに後ろへ飛ばしてくれる。あまりにも自然な乗り心地だったため、さらにシフトを押し込んでいたことに気付かず、38ノット程度でも普通にスラロームしてくれた。その後、トップスピードを何度かテストし、5,900rpmで43ノットに到達。風向きや、潮流、乗船人数などで多少変わるとは思うが十分すぎるパフォーマンスである。

冒頭でも触れたが、このボートのオーナーは、釣りや各種マリンアクティビティを楽しむために、38SAVを沖縄本島へ搬送するとのこと。40ノットオーバーの38SAVであれば本島の周りの島々、例えば座間味や慶良間などもデイクルーズでさっと行って帰って来れるレベルだ。ピクニック的にボートを使えるだろうし、フィッシング、シュノーケリングやマリンスポーツなど多彩な遊びがそこには待っている。REGALが投入したマルチパーパスなREGAL 38SAVは、日本の海での遊びにぴったりかもしれない。P.B.
REGAL 38 SAV
全長 12m
全幅 3.6m
喫水 0.78m
重量 8.52ton
エンジン 3× YAMAHA F300F
最高出力 3× 300HP
燃料タンク 1,287L
清水タンク 227L
問い合わせ先 リーガルジャパン
TEL: 079-322-8800
https://regalboats.jp







