
ABODA Mercedes-Benz SL Series“Restmod”

「レストモッド」という新しい選択の創造
「レストモッド」という言葉をご存知だろうか?これは「レストア」と「モディファイ」を合わせた造語だが、車の世界では一般的に古い車をレストアして、現代風の改良も加え、リメイクを施した車を指す。東京の南青山にある「ABODA GARAGE(アボダガレージ)」はこの3月よりメルセデスベンツの190SLと280SLのレストモッド車の販売を開始した。このモデルが通常のレストモッドと少し違う点は、ほぼ90%の部品は新品を使うという点にある。主にヨーロッパやアメリカでのボディの調達、丁寧なボディのレストア、当時の新品部品やリビルトされた新しい部品の組み付け、そして仕上げ作業の全てはドイツのビルダーによって行われる。ABODA GARAGEはその車を輸入し、「新車」として2年間の保証をつけて販売している。


美しいクラシックカーには乗りたいが、故障や部品調達、修理工場の問題などで躊躇される方も多くいると聞く。そういうお客様の不安を一掃して、安心してスタイリッシュに日常的に乗れる車を世に広めたいというのがABODA GARAGEの考えである。
このABODA GARAGEは、FrancFrancの創業者である髙島郁夫氏が設立した会社「ABODA LIFE」の一部門として自動車ビジネスをスタートさせた。ABODA LIFEは、「世の中にない新しいモノやコトを生み出し、誰も見たことのない景色を創りたい」というコンセプトのもと、アートやホテル、住宅、インテリアなど様々な分野において、「スマートラグジュアリー」の世界を提案している。これは、これみよがしのラグジュアリーではなく、アンダーステイトメントでありながら、魅力的な商品であふれる世界を創りたいという考えだ。

今回、日本で販売を開始したレストモッドの190SLと280SLもそんな髙島氏の考えが反映されている。過度な装飾や現代的なモディファイ、パワーアップなどはほとんどされておらずオリジナルモデルに近い。現代の交通事情に合わせて、パワステ、エアコン、ディスクブレーキなどは装着されるが、そのほかの部分は発売当時の姿を残している。
展示されているモデルを見ると、まるで60年の時をタイムスリップしてきたかのように一つ一つの部品が美しい。そして、クラシックカーではなく「新車」として発注するため、50色程度あるお好みの外装色を選ぶことができる。内装や幌ももちろん自分の好きな色や仕上げを選択できる。当時のSLの顧客と同じ体験ができるということは、まさにプライスレスな贅沢だろう。

発注から納車まで約12ヶ月、日本への割当台数は年間10台だという。価格は190SLが320,000ユーロ(約5,100万円)、280SLは355,000ユーロ(約5,680万円)となる。
南青山のショールームはイスやテーブルなどといった調度品も含め、おおよそ車屋らしくないアートな雰囲気で溢れている。2階はギャラリーとなっており、髙島氏のコレクションも展示される。ライフスタイルの一部としての車選びもできる場所という印象が強い。

「ABODA」の語源は「welcome aboard」からヒントを得た造語だと聞いた。マリン風に言えば「乗船ありがとう」だろうか。日本ではまだレストモッドという世界は知られていないが、ABODA GARAGEのキャプテンが、我々をその未知で魅力的な新しい世界へと導いてくれる。P.B.
■ABODA GARAGE ショールーム
東京都港区南青山7-19
(完全予約制 / 予約はホームページから)
https://www.abodagarage.com



