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QUARKEN27T-Top

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QUARKENの名を世界に知らしめたファーストモデル「27T-Top」完成されたパッケージング、驚異的な加速とマニューバビリティが、非日常の開放感を生む

text: Yoshinari Furuya 
photo: Makoto Yamada
special thanks: HAUNTS BOAT & SERVICE
https://www.haunts-bs.net

2022年9月のカンヌヨッティングフェスティバルで世界デビューを果たした「QUARKEN27T-Top(クラーケン27Tトップ)」。次々と現れ、世界を席巻し続けるフィンランドボートの中で、最も新しく設立されたボートビルダー「QUARKEN(クラーケン)」。先人から学び、満を持して登場したQUARKENのファーストモデルがQUARKEN27T-Topなのだ。

QUARKEN27T-Topは、立ち上げたばかりというのに、設計やデザインだけでなく、品質や走りにおいても完成度の高さが評価されている。その理由は、QUARKENを創設したメンバーが鍵を握る。

創設は2021年。創設メンバーは、AnteroSundberg、OsmoRukkala、JussiHurskainenの3人。CEOを務めるAnteroSundbergは、フィンランドを代表するボートブランドYAMARIN、FINNMASTER、GRANDEZZA、SAXDORで、ボート建造の管理や販売、ネットワーク構築を務めてきた経験をもつ。もう一人の創設メンバーは、ボートマスターと呼ばれるOsmoRoukala。40年以上にわたり、FINNMASTERやHUSKY、GRANDEZZAの設計、製造にたずさわり、数々の国際的な賞を獲得している。そして、3番目のメンバーは、チーフデザイナーを務めるJussiHurskainen。IdisDesignLtdのオーナーでもあり、工業デザインおよび戦略デザインの経験豊富な専門家。彼は過去20年間、プレジャーボート以外に海洋産業や公共交通機関の設計にも携わり、数多くの製品開発プロジェクトを指揮し経験を積み重ねてきた。つまり、ボートデザイン、建造技術、品質管理、販売網の構築など、全てを経験しているメンバーが設立したビルダーということ。家族経営のボートビルダーとは違うスピード感で急成長を遂げている理由だ。

QUARKEN27T-Topの特徴は、名称の通りオープンスタイルのデッキレイアウトに、横からT字に見えるハードトップが備わるT-Topモデル。ヨーロッパや北米で人気が高いデザインの一つだ。

その魅力は、壁や窓、扉で分断されることのないワンフロアのオープンデッキ。シーブリーズを感じられるクルーズ中の爽快感。アンカーリング時の開放感と広い日光浴スペース。壁や扉に囲まれた日常から飛び出し、オープンエアの非日常へ。自然豊かな入江に身を置き全身で開放感を楽しむ。そんなボートライフのためのオープンボート。それがQUARKEN27T-Topなのだ。

船外機の左右を囲むように、後方に突き出したスイミングプラットフォームから乗船する。デッキには、ノンスリップのデッキ材が貼られている。素足にも優しい木肌のようなヘアラインが入るシンセティックチーク。天然チークのようなグリップ力がありながら、変色せず傷にも強くメンテナンスフリー。さらに、ボートデザインやハルカラーに合わせ幅広く色が選べる理由から、多くのボートで採用されるようになった。

オープントランサムの中央には、300馬力のYAMAHA船外機。船外機を囲むスイムプラットフォームは、段差のない一体型ラップアラウンドスタイル。また、エンジンを守るように設置されたトーイングゲートも重要なエクステリア。乗船時や左右移動時に落水や転倒を防ぐグラブレールとして、パッセンジャーの安全を守ってくれる。

アフトデッキへは、スターボードサイドからエントリー。1段下がったデッキは、自動排水式。アフトデッキには、ポートサイドに沿うように固定されたL字ソファ。左右の幅は1,650mm、前後は1,400mm。ソファの前には、ワイドなテーブル。折りたたむとカップホルダーとグラブレール仕様に変わる。ヘルムシートとナビゲーターシートは180度回転し、テーブルを囲み食事をすることができる。後方を向いたソファはトーイングスポーツの特等席。テーブルは、長いポール2本でセットすれば、ダイニングテーブル。短いポール2本に変え、ソファのバックレストをテーブルの上まで下ろし、さらに、クッションを空いたスペースに敷き、ポートサイドの背もたれを取り外せば、アフトデッキ全面がフラットなサンベッドに変わる。バックレストはL字ソファの最前部に取り付けることができ、後方を向いたシェーズロング的な使い方もできる。また、ソファ下のストレージには、長尺ものが入るので、釣りやウェイクボードなどマリンスポーツグッズの収納にも困らない。

デッキレイアウトは非対称。サイドデッキはポートサイドのみ。幅350mmのサイドデッキをバウに進み、2段上がるとバウデッキ。バウデッキの周りには、グラブレールが備え付けられ安全。グラブレールには、ロッドキーパーなども取り付けられ釣り仕様としても使いやすい。

バウデッキには、1,530mm幅のソファ。テーブルを設置すれば、テラスダイニング。そのテーブルを下げクッションをはめれば、サンベッドになる。サンベッドでも、ダイニングでも、ポートサイドのデッキは確保されているので、そのままステップを上がりバウのワーキングデッキにアクセス。バウからの乗り降りもしやすい。さらに、アンカーがポートサイドにオフセットされているので、安全に作業が行える。

ナイトスペースは、コクピット左のコンパニオンハッチからエントリー。正面には長さ2,050mm、最大幅1,700mmのテーパードダブルベック。ベンチで隠された電動トイレも備わり、カーテンで仕切ることができる。オープンスタイルのデイボートとしては、十分すぎるアコモデーション。シク。ベンチで隠された電動トイレも備わり、カーテンで仕切ることができる。オープンスタイルのデイボートとしては、十分すぎるアコモデーション。シンプルで落ち着くデザインや素材。ボートステイが楽しみになる。コクピットには、2脚のボルスターシート。ヘルムシートはスターボードサイド。ステアリングホイールの奥、エンジンディスプレイの左右には、12インチのGARMIN。GPSプロッターや魚探の他、回転数や水温などエンジンデータを映し出す。ステアリングホイールは上下に大きくチルトし、スタンディングやシッティングに対応。座った姿勢は、車のようなドライビングポジション。スロットルレバーもトリムタブのほか、フットレストやグラブレール、コンパス、カップホルダー、充電パッド、USBポートなど、欲しいものが欲しい場所に配置されている。全てに行き届いたユーザビリティがQUARKEN品質なのだ。

4~6m/sの風の中、スロットルを倒し加速する。2,000回転で7.9ノット、3,000回転で18.6ノット、4,000回転で28.5ノット。クルージングスピードの4,500回転では32.0ノット。5,000回転で39.1ノット、5,500回転で41.6ノット。トップスピードは5,700回転で44.1ノットを記録。鋭いバウステムで波を切り、ダブルのステップハルが驚異的な加速とトップスピードを生みだす。

32~35ノットのクルージングスピードでマニューバに入る。スピードを維持したまま傾き、スムーズに弧を描く。クイックなターンでは、最適な姿勢を維持したまま、最小の横流れでターンの出口に向かう。QUARKEN27Cabinと比較して低重心な27T-Topは、爆発的な加速と高いグリップ力。素早く水を掴み一気に加速する。軽快に左右のターンを切り返し、イメージ通りのマニューバを描く。

27Cabinに比べマニューバビリティの高い27T-Top。それは、室内が広いSUVと、走行性能の高いスポーツカーの違い。2つの個性は、優劣をつけられるものではないが、走りを求めるのなら断然QUARKEN27T-Top。いつまでも、どこまでも操船したくなる爽快な走り。休日が待ち遠しくなるはずだ。P.B.

QUARKEN 27 T-top
全長8.35m
全幅2.59m
喫水0.85m
重量2.50ton
エンジンYAMAHA F300F
最高出力300HP
燃料タンク300L 
問い合わせ先ハウンツ TEL: 045-778-1532
https://www.haunts-bs.net
https://youtu.be/nJUHdzg60Lg?feature=shared
https://youtu.be/TZn_CsNlOug?feature=shared

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