CAPOFORTE SX280i collezione

Designed byChristian Grandeクリスチャン・グランデが手がける地中海のエレガンス現代ボート界の鬼才が心血を注いだ、美しきイタリアンセンターコンソールラナバウト

現代風にアレンジされたスクエアに近いバウ形状を持ちながら、オーソドックスで美しいサイドビュー、そしてどことなくクラシカルな雰囲気を漂わせるエクステリア。ハルとデッキは目を引くウリッセブルーで塗装されており、コクピットのコニャックカラーのクッションと、サンセットゴールドのダッシュボードと素晴らしいマッチングを見せる。まるで革製バッグを思わせるバックルをあしらったシート類も美しい。そしてこれらのカラーリングに合わせたウッドデッキ。実にエレガントな一艇、イタリアのクラシカルランナバウトの系譜を現代に蘇らせた珠玉のモデル「CAPOFORTESX280iCollezione(カポフォルテSX280iコレツィオーネ)」。

「SX280iCollezione」は、イタリア南部ボルジャ郊外にあるCantieriASCHENEZ(アシェネス造船所)というボートビルダーの手によるセンターコンソールモデル。全長8.7m、全幅2.7m、重量2.8tonにパワートレインはスターンドライブを採用している。ガソリンであればVOLVOPENTAV8350HP、ディーゼルであればMERCRUISER3.0TDI260HPが用意される。

CantieriASCHENEZは、本誌でも何度か紹介のブランド「INVICTUSYACHT(インビクタス)」を製造するボートビルダーであり、このビルダーが製造するより小型オープンボートブランドが今回紹介する「CAPOFORTEBOATS(カポフォルテ)」である。同社は約20年の歴史を持ち、CAPOFORTEとしては28フィートが最大。最小は19フィートから製造しており、いずれもオープンタイプだ。FX、CX、SX、HXの4つのシリーズがあり、この他、YAMAHAHARMOを搭載したSQ240iという電動ボートも発表されている。バウカディのCXシリーズ以外、基本的にセンターコンソールのデッキレイアウト。今回紹介するSXシリーズには「SX280i」の他、「SX240」が用意されている。艇名末尾の「i」はINBOARDを意味するスターンドライブ仕様、何も付かないモデルはアウトボード仕様となっている。

「SX280iCollezione」の“collezione”とは英語の“collection”、コレクションを意味し、内外装の特別感を盛り上げる装備を追加した特別仕様だ。2022年のCannesYachtingFestivalでプレゼンテーションが行われた注目の一艇である。デザインはINVICTUSをはじめ、CRANCHIやSESSAなど、さまざまなイタリアンボートを手がけてきたChristianGrandeが担当している。

「SX280iCollezione」には一体成型の広々したスイミングプラットフォームがあり、左舷側にウォークスルー、その脇に広々としたサンベッドが配置され、サンベッドの前側はL字のシートとなっている。コクピットの中央には2名掛けのシートが並び、センターコンソールが来る。ドライバーズシートは右側でダッシュボードも非常に美しい。コンソールの内部にはマリントイレが配置されている。ウインドシールドの外周をなぞる形でレールが取り付けられているが、これも美しい。フォアデッキにはセンターコンソール前のソファとU字シートがあり中央にはテーブルもセット可能。バウレールもシートとデッキの間にきれいに収まっており、こういったアレンジはさすがイタリアンボートという印象だ。

ビルダー発表によると、ガソリンエンジン仕様(350馬力)でトップスピード39ノット、ディーゼルエンジン仕様(260馬力)でトップスピード35ノットと十分すぎるレベル。なお巡航速度はどちらのエンジンでも21ノットとされている。なかなか日本では目にする機会のないイタリアンセンターコンソール。しかも特別仕様の「SX280iCollezione」。真夏の瀬戸内にも映えそうだし、東京や京阪エリアのリバークルーズにも似合いそうだ。P.B.

CAPOFORTE SX280i Collezione
全長 8.7m
全幅 2.7m
重量 2.8ton
エンジン VOLVOPENTAV8350HP
MERCRUISER 3.0TDI260HP最高出力350HP
燃料タンク 530L
清水タンク 54L
問い合わせ先 CAPOFORTEBOATS
https://www.capoforteboats.com