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AXOPAR 37 Sun-TOP

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オンザレールの快感!驚きの走行性能を誇るオープンパフォーマンスボート爽快感あふれるSun-Top、日本初のキャビンガルウィングドアで、最高の夏が始まる

text: Atsushi Nomura  
photo: Makoto Yamada 
special thanks: OKAZAKI YACHTS 
https://okazaki.yachts.co.jp

北欧フィンランド生まれ、日本でもすっかりおなじみのブランドとなった「AXOPAR(アクソパー)」。2016年春に初めて「AXOPAR 28Cabin」に試乗した際の、既存のいかなるボートとも異なる驚きの走行体験は未だに忘れられない。その後ラインナップも増え、翌2017年には「37Cabin」のシートライアルを行ったが、その際もトップクラスのポテンシャルが印象深かった。その37シリーズの日本未輸入モデルがついに上陸を果たした。

「AXOPAR37Sun-Top(アクソパー37サントップ)」である。AXOPAR BOATSは、フィンランドのボートビルダー3社、AQUADOR、XOBOATS、PARAGON YACHTSに携わってきたJan-ErikViitalaが2014年に立ち上げたブランドだ。AQUADORのトラディショナルな雰囲気のインテリア、XOBOATSのヘビーデューティ、PARAGON YACHTSのRIBポテンシャルなど、それぞれのブランドのエッセンスを凝縮。それら3つのブランドの頭文字を組み合わせて「AXOPAR」と命名された。特にヨーロッパでは数々の受賞歴を誇り、現在は22フィート~45フィートのレンジに11モデルが揃う。

今回紹介する「37Sun-Top」は、従来の37シリーズからマイナーチェンジを受けたニューモデル。全長は30cmプラスの11.50m、全幅も5cm広がり3.35mとなっている。注目すべきは艇体重量で、今回のSun-Topモデルで3.59tonと、従来のCabinモデルよりも0.5ton以上重くなっている。細身のハルに切り立ったバウステムや、2段ステップ、トランサムデッドライズ20°など外観に大きな変化は見られないが、内部構造の強化であろうか、全体にロープロファイルなスタイルで重量増とともにより安定感が増したであろうことが窺われる。パワートレインはツインのアウトボードで、パワーレンジは225馬力~350馬力でチョイスできる。今回の艇は、ツインのMERCURY Verado300(300馬力)を搭載。早速、新西宮ヨットハーバーの桟橋を離れ、大阪湾内でシートライアルを行った。

ツイン300馬力とは言え、最近のアウトボードは非常に静かである。バウスラスターを使って離岸し、シフトレバーでゆっくりと進む。沖合いに出てシフトレバーを押し込む。まったくハンプの無いままするすると加速していく。一気にフルスロットルまで加速させても、非常にスムーズ。30ノット台後半で挙動を確かめてから、さらに加速させてみる。シフトレバーを倒し、エンジントリム調整。回転が上がりマックス6,000rpm。GPSを見ると47ノットをマークしている。ウインドシールドがあるためさほどダイレクトに風は当たらないが、痺れるスピード感だ。

再び30ノット前後でスラロームを行う。通常スラロームをするときは身体をホールドして踏ん張るのだが、艇体に緩やかな、そして適切な傾きがあるため、横方向へのGがほとんど感じられない。その速度で急旋回しても同様。さらに速度を上げて急旋回とスラロームを繰り返してみる。30ノットでも40ノットでもほとんど艇体の挙動に変化はない。横方向へのGも違いがなく、急旋回時も緩やかな旋回時も全くと言っていいほどテールスライドしないため、非常にスムーズだ。ここまで完成度の高い走りを実現するハルにはなかなか巡り合えない。燃料容量は従来より少し減って730リッター。メーカー発表の燃費は28ノット巡航で2.3L/nmとのことだ。満タンであれば理論上300マイル以上走れる計算であり十分な容量だろう。この艇のオーナーは八重山諸島の小浜島で旅館を営む方だが、今回のシートライアル後に、自身で西宮から小浜島まで約800マイルの回航を行った。途中、数ヶ所寄港しながら1週間あまりで回航を行ったという。

現在、AXOPARの37シリーズには、Sun-Topの他、XC Cross Cabin、Spyderがラインナップされている。XC Cross Cabinはウォークアラウンド&パイロットハウス。Spyderはセンターコンソールに近いフォアキャビン付きのフルオープンモデルだ。Sun-Topは、デッキレイアウト自体はフルウォークアラウンドのオープンモデルで、ハードトップ(サントップ)とフォアキャビンを擁している。

さらに、同じSun-Topでもアフトデッキには4つのバリエーションがある。オープンアフト仕様が今回の艇。その他、ウェットバーを設けた仕様、ストレージとサンベッドを設けた仕様、アフトキャビンを設けた仕様がある。オープンアフト仕様はアフトデッキが広々したフルフラットデッキとなり、フィッシングやダイビングなどに使い勝手が良さそう。今回の艇はトランサムにトーイングゲートを設け、取り外し可能な3連ベンチシートを配置、デッキ全面には艇名をアレンジしたオリジナルデザインのSeaDekが張られている。

サントップの下、最前列が3連シートのヘルムステーション。3連シートの一番右側がドライバーズシートだ。その後ろに折り畳み可能なテーブル、さらにその後ろに4連のゲストシートが並ぶ。アフトデッキの3連ベンチシートを含め、ドライバー以外に9名分のシートが用意されている。

コンソールにはSIMRADの12インチディスプレイが2面、スイッチ類なども取り扱いやすい配置で並ぶ。ドライバーズシートは座面を起こせばボルスターシートとなり、好みのドライビングポジションをとれる。いずれのシートもしっかりしたホールド感でとても座り心地が良い。サントップは、サンルーフのように開閉可能。その上部にはレーダーマストも用意されている他、SUPなどを搭載可能なラックもオプションである。

ヘルムステーションの左側にフォアキャビンへのアクセスドアがある。前方にV字バースを持つフォアキャビンは外からの見た目以上に広く容積がある。そして、この「37Sun-Top」を特徴づけているのがフォアキャビンのガルウィングドアだ。フォアキャビン両舷のサイドからトップにかけてガルウィング状に開く。大きく、想像以上に行き来しやすい。手前右舷寄りには個室ヘッドもあり、オーバーナイトは快適だ。

スポーティで大胆なスタイルを持った「AXOPAR37Sun-Top」は、ダイビングやシュノーケリング、フィッシング、トーイングスポーツなど多彩なマリンアクティビティに対応する。しかも走らせるだけでも、ここまで面白いボートはなかなか少ない。ボートの走りの常識を簡単に覆してくれる「AXOPAR 37 Sun-Top」、フィンボートの実力を遺憾なく見せてくれた。P.B.

AXOPAR 37 Sun-Top
全長 11.50m
全幅 3.35m
喫水 0.85m
重量 3.59ton
エンジン 2 × MERCURY Verado 300 
最高出力 2× 300HP 
燃料タンク 730L
清水タンク 100L
問い合わせ先 オカザキヨット
TEL: 西宮 0798-32-0202
横浜 045-770-0502
https://okazaki.yachts.co.jp
https://vimeo.com/190096328