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01_MG_0640 ワークボートというスタイルがある。家族や仲間でクルージングや釣りを楽しみ、週末を海で過ごすための、使い勝手のいいミドルサイズボート。後傾したフロントウィンドウが見せるタフでクラシックな趣きに、ウッドを多用し、落ち着いたくつろぎを演出するインテリア。そして重厚なハルが生み出すソフトな走り。誰かと競うのではない、真に自由なボートの楽しみ方がそこにはある。今回は、凍てつく氷の海をも渡る性能を誇るフィンランドの「ミノア 25オフショア」を紹介しよう。

 ヨーロッパの地図を広げると、ドイツとその東側のポーランドの北側に、北海からつながる巨大な内海が広がっている。ヨーロッパ大陸とスカンジナビア半島に囲まれたバルト海。そのバルト海の北東に位置するのが、今回紹介する「MINOR(ミノア)」のふるさと、フィンランドだ。
 ミノアは1967年、フィンランド中部西岸のOstrobothniaに生まれた。バルト海の奥部、Ostrobothnia地方はもともと造船業が盛んなエリアで、SarinファミリーはこのOstrobothniaで初めて、モーターボートを専業とするビルダーとしてSarin boatyardを興す。以来現在まで、Sarinファミリーは3代にわたって、Kokkolaという街を拠点にミノアボートを製造している。
15_MG_5756_data 現在のラインナップは、スターンドライブの「オフショアシリーズ」が25、28、31、34、37の5モデル。シャフトドライブの半滑走艇「WR」シリーズが21、25、27、34の4モデル。これら9モデルのプロダクションと、沿岸警備隊をはじめとするプロユースのカスタムモデルを生産している。このプロユース艇はミノアの大きな特徴と言える部分で、年間生産台数が数十台という家族経営のビルダーながら、ドイツ沿岸警備隊をはじめ、ヨーロッパ中でパトロール艇として高く評価されているのだ。プロダクションモデルにおいても、ミノアが提供するボートはすべて、ユーロ圏が定めるCE基準の「B-Offshore」レベル。これは「ビューフォートスケール 8」(34〜40ノット、17.2〜20.7m/s)の風、波高にして4mの有義波にも十分耐えうるもので、サイズを超えたこの高い耐航性、凌波性こそ、ミノアボートが自身に課した最低条件と言える。
 ポンツーンにたたずむミノア 25オフショアは、独特の存在感をもって我々を待っていた。フィッシャーマンやスポーツボートにあるようなアグレッシブさは微塵もない。25フィートというサイズに、後傾したフロントウィンドウを持つ立派なキャビン。小柄だがノッポなそのスタイルは、どこから見ても「可愛げのある」ボートだ……。(続きは雑誌で)


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趣味の良いインテリア。厳しい気象海象に耐えられるよう、あらゆる部分がシンプルで堅牢さを極めた造り。丈夫なハルはもちろん、壁や天井にまで断熱材が巡らされ、凍てつく長い夜にも家族が安全に過ごすことができる居住性を実現している。バウのVバース、個室ヘッド、ミニキッチンは、家族で一夜を過ごすにも十分。貴重な太陽の恵みと豊かな自然を楽しみ、仲間との楽しい海の時間を大切にする。それが北欧流のスタイルだ。VOLVO D4 225馬力+スターンドライブの走りは、楽しさも満点。

MINOR 25 Offshorer
全長 7.75m
全幅 2.70m
喫水 1.00m
重量 2,900kg
燃料容量 300L
清水容量 30L
エンジン VOLVO D4
最高出力 225HP
■問い合わせ先
オカザキヨット

西宮:兵庫県西宮市西宮浜4-16-1
   TEL: 0798-32-0202

横浜:神奈川県横浜市金沢区白帆4-2MPC3F
   TEL: 045-770-0502

http://okazaki.yachts.co.jp

text: Shoichi Usami
photo: Kai Yukawa, Makoto Yamada
[OceanStyle Perfect BOAT 2012年2月号掲載/※データは掲載時のものです]